このゲームは怪物だ。プレイヤーに襲いかかる!
ついにこの時が来ました! 私たちが作ってきたものを皆さんにお伝えし、思い描いてきたものをお見せできる時が、ついにやって来ました。
ここまでは長い道のりでした。2010年に第1作を発売して以来、13年間も『Alan Wake 2』の制作を続けてきたかのように思えます。私たちは続編を作ってアラン・ウェイクの物語の続きを描こうと常に考えていました。
私たちは他のゲームプロジェクトの合間ごとにも、『Alan Wake』続編の新しいコンセプトを考えてきました。今になって振り返れば、そういった初期のコンセプトが実現されなくてよかったと思います。なぜなら、現在私たちが作っているもののほうがずっと面白いからです。舞台は整いました。『CONTROL』によって、『CONTROL』と『Alan Wake』が共に存在できるRemedyユニバースが確立され、前者の「AWE」拡張パックで『Alan Wake 2』への布石が打たれ、最後に『Alan Wake Remastered』によって『Alan Wake』が全てのメジャープラットフォームにデビューしました。
私は28年以上Remedyで務めてきました。幸運にもいくつものゲームの制作に関わることができ、それらの作品をとても誇りに思っていますが、制作中のゲームやそれにまつわる構想について、これほど心躍る気持ちになったことはありません。ストーリーそのものやインタラクティブなストーリーテリング、さまざまな手法の組み合わせ、ライブアクション映像、際立ったキャラクターたち、世界設定、雰囲気、謎、突飛なユーモア、心理的・超自然的な悪夢的ホラーなど、これまで私たちがやってきたことを土台にして、このストーリー重視の体験のあらゆる側面を一歩どころか飛躍的に押し上げたいという熱い気持ち、抑えがたい衝動が常に付きまとっていました。とても才能のある仲間たちと一緒に、私たちは持てる全てを本作につぎ込んだと感じています。本作はこれまでのRemedy作品の中で最も意欲的な作品です。
『Alan Wake 2』は私たちの初めてのサバイバルホラー作品です。『Alan Wake』に立ち戻った私たちは、ストーリーと雰囲気、ペース、そしてゲームプレイを、Remedy史上最もうまく結びつけるには、それがベストなジャンルだと考えました。そして本作を残酷で痛ましい作品にしたいと考えましたが、それだけではありません。本作は『Alan Wake』シリーズなので、さまざまな側面を持っています。暗闇は恐怖を生みますが、日中のシーンもあり、奇抜なキャラクター、たくさんのユーモア、そして深い謎もあります。それによって、ゲーム全体を通して恐怖というものが新鮮味を保てると考えています。プレイヤーが恐さに慣れてしまうようなことはありません。
『Alan Wake 2』というタイトルを踏まえ、作品中にはいくつもの「2」が登場し、前作の体験をいろいろな方向へ拡張してくれます。探索できる世界は2つあり、2つのストーリーを平行して追いかけます。プレイ可能な主人公も2人となります。ご存じ悩める作家アラン・ウェイクと、Remedyの新たなヒーロー、道理を逸するほどの推理力で難事件すら解決してしまうFBI捜査官・プロファイラーのサーガ・アンダーソンです。皆さんにはもっとサーガのことを知ってほしいと思っています。2人の主人公はそれぞれ全く異なった人物ですが、思いがけない方法でいくつものつながりがあります。2人とも、このストーリーと体験にとって欠かすことのできない存在です。サーガは、『Alan Wake』の世界における超自然的世界設定においては新参者で、それゆえに新規プレイヤーをRemedyユニバースに迎えるだけでなく、前作をプレイしてから間のあいたプレイヤーを新たな謎に引き込むのにもぴったりの視点を持ったキャラクターです。『Alan Wake 2』を単体の作品として成り立たせるのは大事なことですが、過去とのたくさんのつながりをファンのために用意することも大事なことです。
『Alan Wake 2』は何層にも重なる深みのある物語で、たくさんの驚きが隠されています。それを見つけるのはプレイヤーの皆さんです。本作のために考え出した、飛びぬけたシーンの数々のことを考えると思わず顔が緩んでしまいます。途中で誰も待ったをかけなかったのは驚きです。
これはまだほんの始まりです。今後数週間で公開する内容は、わずかに表面をなぞっているだけに過ぎません。私はそれらの内容を誇りに思います。ここでも一部を公開しますが、大部分は皆さん自身が今年プレイして見つけ出してもらいたいと思っています。
『Alan Wake 2』は、10月27日にEpic Games Store(PC版)、PlayStation 5、Xbox Series X|Sでデジタル版が発売されます。
ここまでご確認いただきありがとうございます! 私は仕事に戻ります。仕上げ作業がまだまだ残っていますからね。
またお会いしましょう。
Sam Lake
『Alan Wake 2』のクリエイティブディレクター&リードライター